「良い姿勢」を頑張るほど腰が痛くなる!? 背すじを伸ばすことの意外な落とし穴とは
2025年06月23日
「あなたはこんな経験ありませんか?
• 猫背にならないよう、背すじをピンと伸ばしている
• 背中を丸めないように意識して座っている
• 姿勢を改善しようと頑張っているのに、なぜか腰が痛くなる
実は今、こうした「正しい姿勢を頑張っているのに腰痛が悪化する」というケースが40代〜50代の女性を中心に増えています。
これは一見矛盾しているように思えますが、実は“良い姿勢”の落とし穴にハマっているサインなのです。
目次
- 「背すじを伸ばす=良い姿勢」は本当?
- 呼吸のクセが腰に負担をかけている?
- 姿勢の“センサー”が狂うと、良い姿勢のつもりでもズレている
- 腰の負担を減らすには「感覚の再教育」がカギ
「背すじを伸ばす=良い姿勢」は本当?
背すじを伸ばすことが“逆効果”になることもある
私たちがイメージする「良い姿勢」とは、どんな姿勢でしょうか?

• 背すじをまっすぐに
• 胸を張る
• 肩甲骨を寄せる
• アゴを引く
こうした“頑張る姿勢”は、一見正しそうに見えます。
しかし、長時間この姿勢をキープしようとすると、背中や腰回りの筋肉を常に緊張させることになります。
その結果、筋肉の疲労や関節の圧迫が起こり、腰痛につながるのです。
とくに、反り腰タイプの人や、もともと筋力が低下している人はこの影響を受けやすく、「良い姿勢を意識するほど腰痛が悪化する」という現象が起きます。
呼吸のクセが腰に負担をかけている?
「良い姿勢を意識すると腰が痛くなる」背景には、呼吸との関係もあります。
胸を張って背すじを伸ばすと、呼吸は浅くなりがちです。
すると、次のような悪循環が起こります
• 横隔膜の動きが制限される
• 腹圧(お腹の内圧)が不安定になる
• 体幹の深部がうまく働かず、腰椎を支えきれなくなる
つまり、姿勢だけ整えても、呼吸がうまくできていないと腰回りの安定性が低下するのです。
この「呼吸と体幹の連動」は、近年のアスリートや理学療法の分野でも非常に重視されています。
姿勢の“センサー”が狂うと、良い姿勢のつもりでもズレている
実はもっとも厄介なのは、
「自分では良い姿勢をしているつもり」がズレていることです。
例えば、
• 背すじを伸ばしているつもりが、腰を反らせすぎている
• 胸を張っているつもりが、肋骨が前に突き出ている
• アゴを引いているつもりが、首の後ろが緊張している
これらは、体の感覚(姿勢センサー)がうまく働いていない状態で起きやすく、「良い姿勢」と「体にとって楽な姿勢」が一致していないことを示しています。
こうしたズレは、脳と体のつながり(感覚神経の使い方)のエラーともいえます。
これを改善するには、“感覚の再教育”が必要になります。
🔸 こんなエクササイズで感覚の再教育が可能です
• 坐骨で座る感覚を意識する
→ 椅子に浅く腰掛け、お尻の下の骨(坐骨)が床に垂直にあたるように座る
• 「吐く」呼吸を意識する
→ 胸ではなくお腹を意識しながら、長く吐いてから自然に吸う
• 足裏・骨盤・背中の“感覚のつながり”を感じる
→ 靴を脱いで、重心がかかとの外側に寄っていないか確認してみましょう
これらは、筋トレでもストレッチでもありません。
感覚と呼吸の“チューニング”のようなもので、これにより無理なく自然な姿勢バランスが戻ってくるのです。
腰の負担を減らすには「感覚の再教育」がカギ
“良い姿勢”を作ろうとするよりも、まずは感覚の再教育が効果的です。

• 椅子に座った状態で、坐骨(お尻の骨)で座れているかを感じる
• 深く吸うよりも「吐き切る」呼吸を意識して、腹圧を整える
• 立っているときに「足裏」「お腹」「背中」の感覚に意識を向ける
これらは、無意識の姿勢バランスを取り戻すための“感覚の地ならし”になります。
実はアスリートも「感覚」をトレーニングしている
最近では一流のアスリートも、パフォーマンス向上や怪我予防のために、
「感覚」や「呼吸」、「脳と体のつながり」を重視したトレーニングを取り入れています。
特に、ピラティスやフェルデンクライス、DNS(発達運動学)などのアプローチは、
“頑張らない姿勢づくり”をキーワードに、呼吸と感覚の統合を目的としています。
つまり、私たち一般の人でも、力任せに姿勢を整えるのではなく、“感じる姿勢”への転換が求められているのです。
■ まとめ|姿勢は「作る」より「感じる」時代へ
「良い姿勢を頑張っているのに腰が痛い…」という方ほど、
意識や筋力よりも“感覚”と“呼吸”に目を向けることが大切です。
• 背すじを伸ばす努力が、かえって腰に負担をかけていないか?
• 呼吸が浅く、体幹が安定していない状態で頑張っていないか?
• 自分の“普通”の感覚が、ズレていないか?
背すじを伸ばすことがゴールではなく、無理なく楽に立てているかどうか。
自分の体の感覚に耳を傾けることが、腰痛改善の第一歩です。
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